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包丁の説明

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包丁の説明 | 築地の包丁有次

01.包丁の種類

大きく分けると、和包丁、洋包丁に分けられる。

和包丁

刺身包丁、出刃包丁、薄刃包丁など片刃の包丁

刺身包丁 柳刃、たこ引き、ふぐ引き
出刃包丁 出刃、相出刃、身卸出刃、黒出刃など
薄刃包丁 鎌形薄刃、薄刃(関東型)

洋包丁

牛刀、洋出刃、筋引きなど(ステンレス製、鋼製)
和包丁 洋包丁

02. 包丁の材質と特徴

大きく分けると、鋼系、ステンレス系に分けられる。
和包丁は鋼系の材質を使用した製品が多く、洋包丁はステンレス系の材質を使用した製品が多い。

鋼の特徴

日本刀の原料である和鋼は砂鉄を原料としている。その鋭利さが特徴である。この和鋼の原料から包丁向けに開発された鋼をヤスキ鋼という。

包丁に使用されるヤスキ鋼

白紙(白鋼) すべて砂鉄系の原料。鋼に粘りがあり扱いやすい。
青紙(青鋼) 白紙にクローム、タングステンを加える。鋼が硬く磨耗しにくく、長切れする。
銀紙 ステンレス鋼 錆びにくい。

ステンレス鋼の特徴

鋼製の製品は錆止め加工を施さないと必ず錆びる。何とか錆びないものをと開発される。(1913年イギリス、鉄に13%のクロームと0.3%の炭素を加える。)
この当時のステンレス鋼は錆びることを恐れ炭素料を低めにしたので、硬度が低く切れ味の悪いものであった。 現在では高炭素化ステンレス鋼やセラミック系の材料を使用した製品も登場してはいるが、鋼製の包丁に比較すると切れ味の鋭さ、切れ味の持続ではやはり見劣りがし、此の事により、鋼を使用した和包丁が海外でも注目を集めています。

03. 包丁の構造

現在、使われている包丁を分類すると、片刃と諸刃(両刃)に分けられる。

片刀包丁

片面が平面、反対側が凸面。特徴は素材を切り込んだとき刃先がやや左に 切れ込み、片面が平面であるため素材が離れやすい。(裏すき)
和食の特徴である素材の艶、切った断面の美しさなどを体現するのは素材の組織に密着して切れる片刃の包丁が最も適している。

諸刃(両刃)包丁

包丁の断面が表と裏がほぼ同一角度で研がれている。このためまっすぐに切り込むのに都合が良く、牛刀、すし切り、菜切包丁、中華包丁などがあります。

裏すき(裏押し)

片刃包丁の裏面は完全に平面ではなく、包丁の輪郭線から低く漉き取ってある。買ったばかりの包丁は裏すきがしてあるだけなので刃先と峰に接する部分に平面を約1から1.5mm程度付ける。これを裏押しといい、これにより素材の身離れがよくなる。

包丁の断面図

04. 包丁の製法

合わせ(霞)

包丁の本体を軟鉄(地金)で造り、刃の部分に鋼を付けたもの、霞ともいう。
硬くてもろい鋼を粘り強い軟鉄が補強しているため、刃がこぼれにくく柔軟さを持っている。価格も手頃。

本焼き(全鋼製)

全体を均一の鋼1枚で作るもの。合わせと違い地金と鋼の境が無く、刃の巾の中央辺りに波状の焼境の筋がぼんやりと見える。この線から刃の側は焼が入り、峰の側は焼が入ってない。鍛えが多いので組織が密になり、切れ口がきれいで連続してたくさんの素材が切れ、切れ味が低下しにくい。 製造工程に手間がかかり、合わせの数倍の価格になる。鍋自体が硬いので 研ぎも難しく、衝撃などに弱いため使いこなすには細心の注意と十分な経験、高度な技術が必要となります。

05.砥石

種類

大きく分けると、荒砥石、中砥石、仕上げ砥石の3種類に分けられる。
荒砥石

砥石の粒度(砥材の粒径)が約150から200位の砥石。包丁の刃先が欠けてしまったり、形を直したいときなどに使用。砥石の色は緑色。

中砥石

砥石の粒度が約800から1200位の砥石。普段の手入れや、刃が鈍って来た時に刃を付け直すのはこの砥石を使用します。砥石の色はレンガ色。

仕上げ砥石

砥石の粒度が約3000から5000位の砥石。中砥石での刃付けの後、もう少し鋭さを出したいときや、表面的な磨きを出すときに使用。砥石の色は黄色もしくは白色。

砥石の標記

それぞれの砥石の粒度表示として番号の手前に#の記号を付けます。

荒砥石 #150
中砥石 #1000
仕上げ #3000

砥石の粒度

1インチ×1インチ内に入る粒径の大きさ。荒い砥石は粒度が大きくなるのでこのマス目を150しか通過できない。仕上げ砥石はこのマス目を3000通過できる。
よってより細かい刃付けが出来る。

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